2023年度(令和5年度)受験生用《埼玉県公立高校入試》

彼を知り 己を知らば、百戦 (あや)うからず

有名な「孫子の兵法」の一節です。

とうとう高校受験がやってきました。

受験は(いくさ)です。

まずはあなた自身が

敵(入試)のことを詳しく知らなくてはいけません。

あなたの受験です。あなたの人生です。

あなたが決めるのです。

自分のこととして自覚を持ち、立派に戦ってください。

敵を知り、己を知れば、百回戦っても負けはしない。


令和5年度 埼玉県公立入試 日程表

令和4年度(昨年度)

昨年度埼玉県公立高校入学者選抜状況

昨年度までの募集状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

※各高校の倍率等一覧は24ページから載せてあります。

▼令和4年度入試を全日制全体で見ると, 40265人が受験し、35289人が合格(競争率1.14倍)と

なりました。

全日制募集定員予定者数受験者数合格者数競争率
令和4年度369613672140265352891.14
令和3年度362803604039157346811.13
令和2年度371203688041313362661.14

▼普通科を見ると,30865人が受験し,26637人が合格(競争率1.16倍)となりました。

普通科募集定員予定者数受験者数合格者数競争率
令和4年度273812720030865266371.16
令和3年度266602647929902259491.16
令和2年度273402715831158269411.16

普通科で志願確定後の競争率(志願確定者数÷予定者数)が高かったのは、

市立浦和1.99倍、・川口市立1.81倍、・川越南1.77倍、・市立川越1.64倍、・大宮1.54倍、

所沢北1.43倍、・浦和西1.60倍、・蕨1.35倍、・浦和第一女子1.47倍、・川越1.50倍、南陵1.35倍、

川越女子1.35倍、・浦和1.41倍、などでした。

 ▼専門学科を見ると,7609人が受験し,7104人が合格(競争率倍)となりました。

専門学科募集定員予定者数受験者数合格者数競争率
令和4年度78207775760971041.07
令和3年度79007856764171511.07
令和2年度80207976831976301.09

専門学科で志願確定後の競争率(志願確定者数÷予定者数)が高かったのは、

大宮北(理数)1.63倍、・大宮(理数)2.88倍、・川口市立(理数)1.98倍、・所沢北(理数)2.38倍、

松山(理数)1.65倍、・市立川越(国際経済)1.77倍、・市立川越(情報処理)1.49倍・南陵(外国語)1.35

などでした

第1部 令和5年度入試-学校選択問題の導入、Webによる合否発表-

1.日程等

令和5年度入試の各高校の学科別の募集人員は,令和4年6月末日までに決定され,発表されます。

手 続 等募 集欠員補充
出願2月9日(木)(郵送) 2月10日(金)・13日(月) (持参)合格者が募集人員に満たない場合、 3月8日(水)午後2時に、 県庁及び 各教育事務所に公示。 教育委員会のHPにも掲載。
志願先変更2月15日(水)・16日(木)
学力検査 面接・実技検査(一部の学校)2月22日(水) 2月24日(金)
発表(内定)3月3日(金)

2.出願

出願できるのは,保護者とともに県内に居住し,令和5年3月に県内中学校を卒業する見込みの人です。出願の際,入学願書,入学選考手数料(2,200円),調査書を志願先の高等学校に提出します。併願(公立高校2校以上に出願すること)はできません。同一課程に2学科(コースを含む)以上ある高校(大宮・川越工業・坂戸・松山・和国・新座総合・所沢北・南陵など)における第2志望は認められています。また,以下で詳しく説明しますが,志願先変更は1回に限り変更することができます。

また出願方法は、感染症の対策を踏まえ、昨年度から「原則、中学校がまとめて郵送による出願」となりました。市立高等学校は、「持参のみ」とする学校もあるので、確認が必要になります。

出願手続き中学校がまとめて郵送する場合
提出書類入学願書,受検票,調査書をまとめて提出する。 なお、受験票の裏面に返信先の「郵便番号」「住所」「氏名」を記入し,必要額の切手を貼ること。
提出期間令和5年2月9日(木)を配達指定日
提出先志願先高等学校
提出方法「簡易書留」等,配達の記録が残る扱いとし,封筒の表には「入学願書等在中」と朱書きすること。 この他に定められた提出書類がある場合は,同時に提出すること。
受験票の交付志願先高等学校校長は「受験票」を2月13日(月)午後3時時までに投函する。

▼志願先変更

志願者は,次の期間内に1回に限り,志願先を変更することができます。

期間 令和5年2月15日(水)から2月16日(木)まで

受付時間は、2月15日(水)は、9時から12時,13時から16時30分

2月16日(木)は、9時から12時,13時から16時

自分の出願した高校の倍率を見て,上記の期間で志願先を変更することができます。

※志願先変更の手続きには時間がかかり、事前に準備をしていないと期間内に間に合わない可能性が

あります。事前にエイメイ・明成・Elanaの先生、学校の先生にも相談し、計画を立てるようにしてください。

◎昨年度入試で志願者の競争率を見て志願先の変更をした人数

高校名願書締切日→変更期間後 志願者数増減
朝霞+8
朝霞西-17
浦和-37
大宮-23
川越-19
川越女子
川越西+16
川越南-6
坂戸-3
坂戸(外語)
坂戸西+1
志木-1
常磐-2
高校名願書締切日→変更期間後 志願者数増減
所沢-18
所沢北+1
所沢北 (理数)-3
新座柳瀬-1
富士見+9
ふじみ野-6
松山
松山女子+8
和光国際-3
和光国際 (外語)-2
市立川越-12
市立川越 (情報処理)-11
市立川越 (国際経済)+1
市立浦和-16

3.学力検査・面接・実技検査の実施

▼学力検査

学力検査では、国語・数学・社会・理科・英語の5教科が実施され、英語にはリスニングテストがあります。試験時間は全て50分です。各教科100点満点ですが、外国語科や理数科などの専門学科・コースでは、特定の教科の点数を2倍にする傾斜配点 (p.20参照) があります。

また、学校によっては、面接や実技検査が行われます。詳しくは各学校の「令和5年度入学者選抜における各高等学校の選抜基準」(p.24参照) でご確認ください。

▼学校選択問題

公立入試の問題の一部(数学と英語のみ)に応用的な内容を含み、 難易度は通常の埼玉県「学力検査問題」より高く、主に北辰テストでの合格者平均偏差値が60を超える高校で実施されています。学校選択問題を実施する高校は以下の22校です。


浦和,浦和第一女子,浦和西,大宮, 春日部,川口北,川越,川越女子,川越南,熊谷,熊谷女子,熊谷西,越ヶ谷,越谷北,所沢,所沢北,不動岡,和光国際,蕨,市立浦和, 市立大宮北, 川口市立


◎過去4年間の学力検査平均点

◎試験当日の日程

時 間教科等
8:45~9:20一般諸注意
9:25~10:15 (50分)国 語
10:35~11:25 (50分)数 学
11:45~12:35 (50分)社 会
昼  食
13:30~14:20 (50分)理 科
14:40~15:30 (50分)英 語

2022年(昨年度)数学学力検査・学校選択問題

2022年(昨年度)英語学力検査・学校選択問題

▼EIMEIグループ 入試分析

《国語》

《数学》

《社会》

《理科》

《英語》

英語の令和4年度入試分析は動画での説明になります。

QRコードを読み取って動画をご視聴ください

学力検査問題
学校選択問題

▼面接の実施(一部の学校)

 面接を実施する高校を受験する場合は、2月24日(金)に志願先の高校で面接を受けます。面接は、個人面接、集団面接、又は両方の併用とし、1人5分程度です。面接の結果は各高校が定める基準に従って評価されます。今年は県内68校が実施し、主な学校は、志木・ふじみ野・川越工業・川越総合

・川越初雁・常盤・新座・新座総合・新座柳瀬・富士見・和光・市立川越などです。

◎面接の主な質問例

 
 この学校・学科を志望した理由は  本校の印象は  本校について知っていることは  入学後どんなことをしてみたいか  通学の方法・経路・時間は  将来の夢・希望を具体的に  委員等をやったか,活動内容は  何部にいたか,3年間続けられるか  部活動から学んだこと,得たことは  中学校の思い出は 中学校生活で頑張ったこと,自慢できることは  中学校長・担任の名前,印象に残った先生は  得意不得意教科は  自分の長所・短所は  自己PRを  趣味・特技は  最近読んだ本・印象に残った本は  休日の過ごし方は  尊敬する人,その理由は  最近,最も関心のあるニュースは
 

▼実技検査(芸術系,体育系,外国語系)

音楽科では声楽・器楽・聴音、美術科では鉛筆によるデッサン、書道科では毛筆による書道の検査が行われます。体育科・体育コースでは,反復横とびや立ち幅とび等の体力検査や器械体操・球技・武道から2つ選択する技能検査が行われます。語学系では英語による問答(一人につき5分程度)があります。

県立伊奈学園総合高等学校のスポーツ科学系は、シャトルランやハンドボール投げや立ち幅跳びなどが行われます。

◎令和5年度入試で「実技検査」を実施する高等学校一覧(8校)

学 校 名実施する学科等
伊奈学園総合スポーツ科学系 芸術系
ふじみ野スポーツサイエンス
大宮光陵美術科 音楽科 書道科
大宮東体育科
越生美術科
芸術総合美術科 音楽科 映像芸術科 舞台芸術科
松伏音楽科
八潮体育コース

4.選考の方法

▼選考方法

選考方法は「加算方式」になり,学力検査の得点に,調査書の得点や実技検査の得点(実施される

場合)に各学校で定めた定数を掛け合わせて算出される換算点を合計した結果をもとにして選抜が行われます。原則として,その合計得点が高い受験生から合格になっていく方法です。

選抜方法は加算方式でわかりやすくなりましたが,第一次選抜から第三次選抜までで,それぞれ掛け合わせる換算点は学校によって様々です。この方式を詳しくお知りになりたい生徒や保護者様は、エイメイ学院、明成個別、Elena個別までお問い合わせください。

▼学力検査の得点と調査書の学習の記録の評点(内申点)

●学力検査の得点と傾斜配点

各教科100点満点で,5教科合計500点満点です。ただし,傾斜配点を実施する学科およびコーに

ついては,対象教科の得点が2倍になります。令和5年度入試で傾斜配点を実施する高校は、計12校です。

◎「傾斜配点」を実施する主な高校

学校名学科コース傾斜配点教科
大宮理数理科・数学2倍
坂戸外国語英語2倍
所沢北理数理科・数学2倍
南稜外国語英語2倍
松山理数理科・数学2倍
和光国際外国語英語2倍
越谷南外国語英語2倍
川口市立理数理科・数学2倍

● 調査書の得点化

調査書の扱いでは「学習の記録」以外(特別活動等の記録や出欠の記録など)も得点化し,それらの得点の合計が「調査書の得点」になります。これらの扱いは各学校の「選抜基準」に詳細に記載してあります。

①「学習の記録の得点」

各教科・学年別に5段階で評価します。各学年の評定をどの位の比率で見るかは、高校によって定められています。

[例] 9教科評定の合計が 1年…33,2年…27,3年…35で,高校で定められた各学年の比率が

1(1年)1(2年)3(3年)の場合は

             《学習の記録の得点》(33×1)+(27×1)+(35×3)=33+27+105 =165

として扱われることになります。

②「特別活動の記録の得点

以下のように各学校で定めた項目により得点が加算されて行きます。評価される項目は、例えば学級活動・生徒会活動についてみると、学級における「係」に得点を与える場合もあれば、生徒会長のみを評価項目にあげている学校もあります。ただし、「それぞれの項目で何点加算されるのか」「全国大会出場と関東大会出場とでは何点の違いがあるのか」などは県教育委員会は「公表しない」としています。「特別活動の記録の得点」は10点の学校や200点の学校まで学校ごとに幅があります。

③「その他の項目の得点」

資格や出席状況、総合的な学習の時間や選択教科の評価です。こちらも「それぞれの項目で何点加算されるか」は公表されません。得点の分布は5点(朝霞)から95(市立浦和)程度、学校によって幅はあります。                                               

以上の①~③の合計で「調査書の得点」が算出されます。

●学力検査の得点と調査書の得点の比重

 「学力検査の得点」と「調査書の得点」を加えて、その合計点で選抜します。この際に、第一次選抜、及び、第二次選抜という段階を設け、選抜段階ごとに、調査書の得点の重みの付け方に差を設けることができるようになっています。

 なお,「学力検査の得点」と「調査書の得点」の重みの付け方には範囲が設けられ,第一次選抜では60%から40%まで,第二次選抜では70%から30%までとなっています。「令和4年度入学者選抜における各高等学校の選抜基準」(県教育委員会HPに掲載)参照

●不登校の生徒などを対象とした特別な選抜

不登校の生徒や長期欠席などを対象とした特別な選抜が実施されます。この選抜を希望する生徒は,自己申告書に高校志願の動機・理由や高校生活で期待することなどを書いて、志願先の高校へ提出します。選考は、内申点を使わず、入試得点の合計と面接の結果および自己申告書の内容等を資料として行われます。

5.発表

合格者については、3月3日(金) 午前9時にウェブによる発表、午前10時に掲示による発表がされます。合格した人は、3月3日(金)に志願先の高校に受験票を持参し、交付書類を受け取る必要があります。

 ウェブによる発表掲示による発表
日時令和5年 3月3日(金) 午前9時令和5年 3月3日(金) 午前10時
場所県立高等学校、市立高等学校の 各校のホームページ志願先の高等学校
方法受験番号を発表する。 高等学校長は、受験票を確認し、「選抜結果通知書」を合格者に交付する。

入学候補者の数が募集人員に満たない場合は,3月17日(金)から4月までに欠員の補充が行われます。その際、3月8日(水)午後2時に県庁及び各教育事務所に公示され、また、埼玉県教育委員会のホームページにも掲載されます。

第2部 埼玉県公立高校の調査書

①各教科の学習の記録

 各学年の5段階で評価された成績を記入します。3年生の

評定は、1学期と2学期の成績によって判定されます。各学

年の評定の比率は、高校によって定められています。

例)1年・2年・3年を1:1:3 など

②総合的な学習の時間の記録

第3学年の1学期、2学期の学習を中心に、学習の状況

や成果などについての評価等を、簡潔に記述します。

③特別活動等の記録

・学級活動:各学年で務めた委員(係)名と活動状況

・生徒会活動:役員名、委員長名等

・学校行事:修学旅行、運動会、文化祭等においての顕著

な活動

・その他:部活動やその他の特別活動についての具体的な

事項

④出欠の記録

  「欠席日数」を記入します。ただし、在籍する者の第3学年分については、第2学期までを記入します。「欠席の主な理由」は、学年ごとに欠席日数の合計が10日以上の場合、その主な理由を記入します。

⑤その他

  特技、取得資格、スポーツ活動、文化活動、ボランティア活動等について、特に顕著な具体的事項がある場合は、「5 その他」に記入します。

調査書のこれらの項目が得点化され、

「調査書の得点」+「学力検査の得点」+「その他(面接・実技等)」の合計の得点で、

合格者が選抜されます。詳細は、「第3部 各高校の選抜基準」でご確認ください。

第3部 入学者選抜における各高等学校の選抜基準

1. 令和5年度入学者選抜における各高等学校の選抜基準

2. 選抜基準の見方 (例:朝霞高校)

第4部   昨年度の各学校の入試状況 -各学校の募集人員数、倍率など-

1. 普通科およびコースの高校別受験状況

2. 専門学科の受験状況

その他   私立高校の補助金制度

▼私立高校の補助金制度

埼玉県では、県内の私立高等学校等に通学する生徒の経済的負担を軽減するため、国が授業料への補助を行う「高等学校等就学支援金」のほかに、授業料や施設費等納付金、入学金の軽減補助を行う、県の「父母負担軽減事業補助金」及び「奨学のための給付金」があります。 所得の状況により、授業料及び施設費等納付金が実質無償化される場合があります。

補助を受けるには、各制度で定める所得要件を満たす必要があります。

●国の「高等学校等就学支援金制度」 

・対象学校:高等学校、特別支援学校、専修学校の一部及び各種学校の一部

・補助要件:所得要件を満たすこと(目安年収910万円未満)

・補助対象となる学費:授業料

※制度の詳細は「高等学校等就学支援金制度」(文部科学省ホームページ)をご覧ください。

●県の「父母負担軽減事業補助金」

 対象学校:埼玉県が認可した私立の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校(高等部及び専攻科)

及び高等専修学校(修業年限3年以上の課程)

・補助要件:生徒及び保護者が埼玉県内に居住し、所得要件を満たすこと(目安年収約720万円未満

(高等学校の場合))

・補助対象となる学費:授業料、施設費等納付金(全日制高等学校のみ)及び、入学金(全日制高等
        学校及び特別支援学校のみ)

※学校の区分ごとに補助金額や所得要件が異なります。詳細は埼玉県ホームページに掲載している

学校の区分ごとのリーフレットをご覧ください。

高校偏差値一覧表